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中古車は他人の使い古しであって、過去にどういった乗られ方、扱われ方をされていたかわからないものがほとんどです。
もちろん、車を売る時、下取りに出す時、中古車オークションに流す時、中古車として販売される時に何かしらの手段で価値の下がるような部分を直したり、目立たなくしたり、あるいは隠したりしますので、中古車として売られている状態がすべてではありません。

要するに、見た目で判断できないようなひどい状態になった車が堂々と高値で売られていることも可能性としてはあるということです。
その中の一つである水害車は、島国で湿度の高い気候を持つ日本ではよくあることです。

 

水害車となる原因

水害車となってしまう、してしまう原因はいろいろあります。
台風や長雨などによって河川が氾濫してしまう場合や地震による津波が来た場合などは確実に車がどっぷりと水の中に埋まってしまうでしょう。

また、ゲリラ豪雨といったような総雨量としてはたいしたことがなくても短時間にまとまって大雨が降った時などでは、雨水の処理をしきれずアンダーパスや地下駐車場などに雨水が侵入してしまい、それに気が付かず車で入っていってしまい、水没、あるいは半水没してしまうこともあります。
それと海沿いでは悪天候による高波などによって波を車全体がかぶることもあり、想定以上の水圧であるため、上や横からだけでなく、下から水が入ってきてしまうことから水害車となることもあります。
火災現場の近くに止めてあった車なども消防が使う強い水圧の水流をまともに受けて、それが細部に侵入してきて被害をもたらすこともあります。

 

水害車のどこが悪い?

大雨の中を走っても全く問題なく走ることができる自動車ですが、基本的に自動車と水は相性がよくありません。
その理由は、まず車のほとんどが金属でできているということです。
自動車の大半は鉄でできており、鉄と水が触れ合うとご存じのとおり、錆が発生してしまいます。
一応、ボディやフレームなどは下塗りの他に防錆塗料が塗られているので、そう簡単には錆びないようになっています。
しかし長時間、水と触れている状態が続くと防錆塗料も完璧ではありませんし、ボディやフレーム以外の部分には防錆処理がされていませんので、錆を発生させ、必要とする強度や見た目の良さを確保することができなくなってしまいます。

そして、もう1つは電気を使っているということです。
ハイブリッドモデルやEVなどでは当たり前のことですが、ガソリンエンジンモデルにおいても車全体に電気の配線が張り巡らされています。
ECU、点火系、灯火系、快適装備などたくさんの配線とそれにかかわる電子部品がたくさんつけられているわけです。
電気系は水を嫌うわけで、水によってショートする、端子が錆びて接触が悪くなる、電気がリークする、ICチップが壊れるといった感じで水没やその部分に大量の水が入っただけで、電気系すべてを破壊してしまいます。

それから水害にあった状況にもよりますが、ニオイを発生させます。
例えば、濁流にのみ込まれたり、下水があふれたところの突っ込んでしまったとなれば、その水自体がきれいなものではなく、悪臭を放つものですので、それが少なからずとも車のいろいろな部分にたまり乾燥することで悪臭を放つことがあります。
侵入した水自体がきれいであっても、取りきれない水分が車内のいたるところに残る形となり、それが気温やエンジンの熱などによって腐敗したり、その湿気でカビを発生させたりすることもあり、それが半密閉状態であるキャビン内に悪臭をもたらすということもあります。

錆、電気系の故障、ニオイと言った車にとって、あるいは車に乗る人間にとって悪い影響を与えることになってしまうということで、水害車は当然ながら極力避けた方が良いのです。

 

水害車の見分け方

水害車は本来、中古車市場に出回ってはいけない車なのですが、その症状に応じて修理で何とか復活させることができる、黙っていればわからないなどといった理由で結構な台数が出回っているのが現状です。

水害車は避けるべき車ですので、中古車を買う時はそういったものを見分ける必要があります。
水害車を見分けるのは意外と簡単で、いくつかポイントとなる部分を見ておけば、中古車の見極めになれていない方でもすぐに見つけることができるでしょう。

 

キャビン内のニオイを嗅ぐ

水没車の特徴であるニオイで判断する方法です。
まずは、ドアやウィンドウ、リヤハッチなどを開けずにキャビンをしばらくの間、密閉状態にします。
中古車販売店の店先に並んでいるものを自由に見ている時はこのような状態になっているのでそのままでいいですが、例えば中古車販売店の人間が車を持ってくるような時は一度すべてのドアを閉めてしばらく置いておきます。
そしてドアを1枚開けて、顔だけを入れて、ニオイを嗅ぎます。
この時にカビ臭や腐敗臭などがしたら間違いなく水害車です。
多くの水害車は強烈な臭いを発するものです。

 

エアコンをかける

エアコンの送風ダクトはダッシュボード奥に入り組んだ形で付けられているため、仮に水没して表面上だけきれいにしたとしてもそこまできれいに掃除することはできません。
そのため、水分が残っていたり、水に含まれている汚れなどがダクト内に付着していることが多く、それによってそのダクトを通った風に匂いが移ることになります。
水害車でなくてもエアコンは水分が貯まりやすく、時に悪臭を放つこともありますが、しばらく風を送り続ければだんだん弱くなるものです。
しかし、深い部分まで汚染されてしまう水害車の場合は、そんなに生易しいものではなく永遠に臭い空気が出続けることになります。
冷房、暖房、送風、すべてのモードを試し、悪臭が出続けるものは水害車と見てもいいでしょう。

 

フロア面の状態

自動車のボディには袋状になっている部分がたくさんあり、仮にそこに水が入って溜まったとしても、取り去ることができる部分とできない部分があります。
取り去ることができればいいですが、取り去ることができない隠れた袋状になっているところではその水分によって錆が発生し、それに対する対策もとれなくなります。
要するに錆が広がる一方ということです。

本来はそういったところをファイバースコープなどで見るのが一番いいのですが、そういったものを用意することも難しいため、きれいに水分を取っても取りきれない部分を見て判断するといいかと思います。
フロアカーペットを少しめくって状態を見る、ラゲッジスペースやトランクなどにあるスペアタイヤの保管場所、サブトランクといった低い位置にある部分を見て、錆の発生状況や水がたまった跡などを見るといいでしょう。

 

営業マンの話をうのみにしない

仮にその車が水害車だとしても、中古車販売店の営業マンは間違っても「その車は、台風で水没した水害車です」とは言いません。
正直な店舗であれば、そもそも水害車であることを知って仕入れることはしませんし、売ることもしないでしょう。
営業マンの言葉に惑わされずに自分の判断で決めることが重要ですね。