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日本における中古車の流通はそれまで、中古車販売店が買取を行い、それを整備するなりして同一店舗や同一グループ内で販売するといったスタイルをとってきました。
中古車の在庫状況なども中古車雑誌による公表や人づてによるものとなっており、欲しい車があっても探すのがなかなか難しい状況となっていました。
しかし、近年では中古車の台数が増えてきたことにより、円滑な流通をすることができなくなったことによって、欧米で一般的な中古車販売の形態となっていたオークション形式をとるようになり、日本全国にある中古車を日本全国の方が買えるようになったのです。

 

中古車オークションの仕組み

中古車オークションは、その団体に加盟する中古車販売店、買取店などが参加することができるオークションで、各店舗が買い取った車をこのオークションに出品し、中古車販売店などが商品の仕入れとして競り落とすというものです。
買取店や買取も行っている中古車販売店から中古車オークションに、中古車オークションから中古車販売店に、といった形で車が流れていくことになり、それによって広い範囲から集められた中古車を広い範囲に流通することができるようになりました。

オークション会場のロケーションという制限があり、全国にある中古車を一堂に集めるというところまではできませんが、地域ごとに作られているオークション会場に車を集めることができるので、例えば、北海道エリアや東北エリア、関東エリアといった比較的広いエリア内では一挙に集めることができるのです。
ただ、北海道のオークション会場に沖縄の中古車販売店が出向けば、北海道で出た中古車を沖縄で販売することもできますので、理論的はどの地域で出た中古車でも仕入れることができるといった形になります。(現実的には陸送費などがかさむので実行はしないでしょうが・・)
そして、そういったオークションスタイルの中古車流通を支え続けてきたのが、日本中古自動車販売協会連合会という団体です。

 

日本中古自動車販売協会連合会とは

日本中古自動車販売協会連合会は、1974年に設立された団体で中古車の流通の円滑を目的に作られ、日本に中古車オークションというものを広く普及させました。
オークション会場の設置やオークションの運営などをメインとし、それ以外にも中古自動車販売士と呼ばれる中古車販売のプロの育成を行ったり、交通遺児育英基金を設置したりといった活動をしています。

この団体では傘下団体として、日本全国に中古自動車販売商工組合というものを持ち、オークション会場の運営や中古車販売や価格、販売方法などの適正化を行っています。
事業所などを日本全国に点在させ、日本で最大規模を持つ中古車販売団体と言ってもいいでしょう。

 

中古車オークションの開催

日本中古自動車販売協会連合会が主催する中古車オークションは、傘下団体である中古自動車販売商工組合が運営する形をとります。
中古自動車販売商工組合は各都道府県に必ず一か所は設けられており、それぞれでオートオークション会場を持つことが多く、その近隣の中古車関連企業からの出品を求めそこでオークションを開催します。

基本的には、日本中古自動車販売協会連合会加盟の中古車オークションであれば、価値観や車のチェック体制などは同じであるため、東京でも北海道でも福岡でも同じレベルで同じ価値観の中古車が出品されるようになっていますが、出品する車のチェックが若干甘く見えない部分のトラブルなどはそのチェックをスルーしてしまうことがあることから、他の私設中古車オークションの方がよい中古車を仕入れることができるなど噂されることもあるようです。
聞いたところによると、エンジンブロックに亀裂が入っていた、エンジンオイルに冷却水が混じっていた、事故車を見抜けず出品側の申請した内容をほぼそのまま信じた形で出品されるということもあったようです。

これには日本中古自動車販売協会連合会のオートオークション会場での査定方法の規約が大きく影響しています。
まずオートオークション会場の査定では、大量の車を短時間で処理しなければならないため、基本的には出品業者が提出した車の内容を重視し、それの確認といった形で査定を行います。
そのため、細かいところまでチェックが行き届かず見逃してしまうことがよくあるようです。

 

それから、その査定で出された結果はあくまでも参考して扱うことという決まりもあるようで、要するにオートオークション会場での査定はあてにならないということを公言しているようなものですが、落札側からすればそういったものでしか車の深いところまではわからないので、それを信じて落札するしかなく時にははずれを引いてしまうことがあるようです。
こういったある意味、日本中古自動車販売協会連合会側にメリットのある環境の中でしか取引ができないのですから、時々思ってもみないひどい中古車を落札してしまうこともあるかと思います。

 

中古自動車販売士の養成

中古自動車販売士といっても国家資格ではなく、単なる日本中古自動車販売協会連合会内だけでの資格でしかありません。
中古自動車販売士は、中古車を販売するうえで適切な価格の設定や仕入れなどの経営技術、そして接客などをマスターした人間だけに与えられる称号で、その称号を持っている人間がいる店舗には誇らしげに店舗内にでかでかとその証となる看板が掲示されることになります。

要するにこの看板がある店舗で買えば、だまされずにその車の状態に合わせた適正な価格で買うことができます・・・と言ったように、中古自動車販売士というものを販売促進につなげることができるということらしいです。
ただ、現実的には消費者はそういった看板があろうがなかろうが関係なく、もし仮にあったとしてもその店舗の営業マンが言った言葉をうのみにすることはないので、この中古自動車販売士という資格すら何の意味もありません。
いわゆる自己満足の民間資格的なものとして扱うのが妥当だということです。