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買取店ではいわゆる「買取相場」という中古車市場での相場によって買取金額の基本的な額を決めます。
車が買取店に入庫してきたとき、あるいは出張査定の依頼があって行った時に行う査定もこの買取相場に影響を受けた、その買取店独自の買取価格を当てはめるところから始めます。

そうなりますと大なり小なりどの買取店でも似たような査定額を出すことになりますが、買取店によってかなり大きな金額差を持つ場合もあります。
大きな差が出るのはだいたいの場合、高額車両であることが多く、その車の新車販売価格が高ければ高いほど買取店による査定金額の違いを見ることができるのです。

 

査定額に幅が出る理由

高年式車や短距離走行車、輸入車などの高額車両では査定金額に大きな幅が出て、逆に低価格車両ですと査定金額に差が出たとしても10万から30万程度という傾向となるのには2つの理由が考えられます。

買取店の都合

高額車両であれば査定額もそれなりに高くなるため、査定額を出すのにも融通を利かす幅があるということです。
例えば、エンジンブロックにオイルにじみあるからということで減額する時に100万円前後のコンパクトカーでは50万円しか引けない、要するにそれ以上引いてしまったら買取金額が低くなりすぎて売ってもらえなくなるため、それくらいでとどめるといったことをしますが、1000万円もするような高級車でしたら80万円や100万円引いたところで買取金額がなくなるほどの減額にはならないので大幅の減額をすることができるのです。
要するに減額するための金額に幅があるため、買取店側の都合に合わせてたくさん引いたり、少ししか引かないといった買取店が出てきて、それによって査定金額に幅が出てしまうのです。

相場が不安定

こちらの方が影響力が高いと思われるものですが、相場が不安定であるということです。
買取店での査定金額は中古車市場での相場に大きく左右されるということを冒頭でいいましたが、その相場というものは高額車両となるとかなり不安定になってしまうのです。

ここで質問ですが、ある一定の場所で一週間の間に日産のGT-Rとトヨタのヴィッツ、どちらが公道をたくさん走っているでしょうか?
休日、平日で多少偏りはありますが、平均してみても確実にヴィッツの方がたくさん走っていて、たくさん見かけることになるでしょう。
実はこれが相場が不安定になる原因なのです。

要するに公道を走っている車や中古車市場にある車全体を見ると高額車両のGT-Rより低価格車両のヴィッツの方がたくさんあるということです。

相場というのは、過去のデータから割り出されるもので、そのデータがたくさんあればあるほど正確な相場というものが作られます。
先程の例であればヴィッツはたくさん世の中に出回っており、売り買いされる金額のデータもたくさんあります。
そうなるとかなり正確な相場を割り出すことができ、それに沿って売値、買値を想定すれば買取店は確実に利益を上げることができるのです。

しかし、一週間で1台見るか見ないかといった程度しか出回っていないGT-Rとなると相場を作るためのデータが非常に少なく、極端に言うとどこかで1000万円で売れたとなると相場が高騰し、逆にどこかで500万円でも売れないとなると相場がガクンと一気に安くなってしまうのです。

もちろん高額車両では、例え中古車といっても買う人はかなり限られますし趣向性が強いものが多いので、800万円以上出してでもその車が欲しいという方もいます。
逆に200万円でもいらないといった方もいますので、需要自体が安定していないのです。
この浮き沈みの激しい相場によって、高い相場の時は800万円で買い取ったのに1か月後の相場が急落した時は600万円で買い取るといったことが起こるのです。

 

買取店で相場の読みが違う

低価格車のように年式、走行距離などによってある程度相場の動きを予測できるような車であれば、一定の金額を中心にある程度のバラツキの範囲内で買取金額が推移することになりますが、相場の動きがかなり激しい高額車両となると買取店側が相場の予測ができません。
たとえば、現在1000万円ぐらいで中古車として売ることができる車があったとして、その日に800万円で買い取り200万円の粗利益が出るという想定をしたとしても、値動きの激しい高額車両では一週間で700万円の売値がつくこともざらで、そうなると800万円で購入した車では100万円の赤字が出てしまいます。

買取店では高額車両をこういった形で、中古車オークションに出すことができる時点の相場を想定して金額を出しています。
要するに数日後の相場がどうなっているのかを読む必要があるので、その読みがどれだけ正しいのかということで査定金額が大きく変わってくるのです。

A社では「きっと値上がりするぞ!」ということで800万円で買い取った、B社では「値下がりするかもしれない」ということで600万円で買い取った・・・こういうことが起きやすいのです。
高額車両の査定額に大きな開きが出るのは、不安定な相場の動きから予測が難しいこととそれに買取店のえげつない都合によって起こるものといっていいでしょう。