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自動車を売却する時に重要視されるのが車種は基より、年式と走行距離です。
どちらもより若く、より少ない方が高く売れることになります。
しかし、残念ながらどちらにしても車を売ろうとした段階でどうすることもできないものなのです。

年式はその車が生産され、新車登録された年となり、それを見ることでその車が何年前にこの世に出てきたのかがわかることになります。
一方、走行距離は自動車メーカーの生産ラインから降りてから、その車がどれだけ走ったのかがわかるものです。

 

この2つの要素は自動車業界において、その車の劣化状態をはかるために使われるもので、年式が進んでいるものであれば古い車ということになり、走行距離が進んでいればたくさん使われているということを示します。
特に走行距離というのはただ単にその車の古さを知るだけのものではなく、その車の活動状況、要するにどれだけその車の可動部分が動いているのかを知ることができるもので、中古車市場では年式よりも重視される傾向があり、そのため買取査定額を決める時に大きな影響力を与えるのです。(しかし、単純に少なければ良いという訳でもないので注意が必要です。)
どのように影響があるのかは1年で1万キロ走行が適正範囲を参照してみて下さい。
その走行距離が10万キロを超えると一般的に「過走行車」というレッテルを張られるようになり、その車がかなり使い込まれて、どこかしらにトラブルが出ている、あるいは出てもおかしくないといった扱いをされるようになります。
しかし、この10万キロという走行距離を超えた車は本当にそういった車であるのでしょうか?

 

10万キロを越えた車でも世界では現役

自動車、特に国産車は世界的にも耐久性が高く、そう簡単には壊れない車といわれています。
その証拠に国内で買い取られた中古のSUVなどがアジアやアフリカ、ロシアなどに輸出されいろいろなところで大活躍しています。
その国の国産車ではなく、わざわざ外車である日本の中古車を選ぶということは自国の車より壊れにくいということを理解しているからなのです。

そういった国産車が果たして10万キロぐらいであちこちにトラブルや故障がおき、まともに乗ることができない状態になるのでしょうか。
答えはNo!です。
はっきり言って国産車であれば、きちんとメンテナンスが行われている車であれば、新車と同じというところまではいきませんが、日常の生活に使うのであれば全く問題なく乗ることができます。そこが日本の技術のすごいところなんです!

 

最先端車の方がトラブルが多い事実

むしろ、故障やトラブルはハイブリッドモデルやEV、FCVなど先進技術を使った複雑な構造を持つ車の方が10万キロに達する前の数千キロ、数万キロあたりでたくさんのトラブルを起こすぐらいです。
ただ、10万キロも走るといわゆる消耗品といわれる、サスペンションのゴムブッシュやエンジンマウント、操作系のスイッチやリレー、油脂類などが劣化し、正常な機能を果たすことができなかったり、トヨタ系の車に多いボディ剛性の無さからくるボディのゆがみやエンジンやトランスミッション内にあるピストンリングやベアリング、ギヤなどが摩耗し、正常なクリアランスを保つことができなくなったりしてトラブルが発生しやすい状態になることは確かです。しかし、こういったトラブルは定期的な点検やメンテナンスで解消することができますね。
10万キロを超えた車がすべてこのようなトラブルが発生していることになっているわけではなく、意外とこれといったメンテナンスもなしに10万キロも15万キロも走ってしまう車もあるのが現実です。

 

10万キロの壁がある2つの理由

ではどうして必ずしもトラブルの原因になるわけでもないのに中古車市場では10万キロを「古くてトラブルが出やすい車」とするのでしょうか。
これには大きな理由として2つのものがあります。

 

理由1 市場間での取り扱いの利便性

1つは、中古車市場での取り扱いを楽にするため、要するに5万キロならまだまだ大丈夫な車、8万キロならそろそろあちこちにトラブルが出てきてもおかしくない車、そして10万キロならトラブルが出る可能性が高いか、すでに故障している可能性が非常に高い車といったように10万キロという数字を「大丈夫な車」と「ダメな車」を分ける一つの基準ラインとし、簡単にその車を評価できるようにしたいからです。
例えば、人間でもそうです、体が非常に丈夫な方でも70歳ということを告げると医者は「骨粗しょう症にならないようにカルシウムをたくさん摂ってください。」というはずです。
これは70歳という数字を骨粗しょう症になりやすい年齢の基準としているからで全く骨粗しょう症とは無縁な骨密度が非常に高い高齢者でも同じことを言うでしょう。
10万キロというのはその70歳と同じようなもので、一つの基準となるものがあると扱いやすいので、この10万キロを要は故障が多くなるダメな車としての基準値としているのです。

 

理由2 習慣

そして、もう1つの理由ですが、昔ながらの慣習です。
昔の車は今のようにいい鋼材があったわけでもないですし、樹脂パーツなどもいいものがあまり使われていなかった、塗装技術も悪かったですし、アルミニウム合金なども贅沢品でほとんど使われることがなく、本当の意味で10万キロぐらいまで走った車は本当にポンコツ同然でした。
こういった時代があり、実はその時の考え方が今でも使われてしまい、どこも壊れていなくても昔の車と同じように10万キロも走れば故障車同然の扱いをされてしまうのです。

これらの理由から10万キロを超えるような車は見た目がいくらきれいでも、年式が若くてももう壊れてもおかしくない車という扱い方をされ、状態が肝となる買取店での買取査定ではとんでもなく低い査定額が出されてしまう可能性が高くなってしまうのです。