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車には、いわゆる前照灯と呼ばれるヘッドライトが付けられています。
このヘッドライトには機能的に2つのヘッドライトが付けられていて、1つは通常の夜間走行などに使うロービームと、全く街灯やイルミネーションがなく、真っ暗で視界を保つのが難しいところで使うハイビームがあります。
車によっては、それを一つの光源で反射板を動かすことによって行うものと二つの光源を持ち、必要な時だけその光源を切り替えて使うといったものがあります。

 

ロービームとハイビーム

ヘッドライトに仕込まれているロービームとハイブームですが、実はそれぞれには適した使い方があります。

 

ロービーム

ロービームは、夜間運転や暗いトンネルなどを走る時に常用するもので、通常ではヘッドライトを付けた時はこのロービームになっています。

ロービームの状態では光軸がそのヘッドライトの光源より少し低いところとされており、手前から少し先まで見やすいような光を発するようになっています。
光源より光軸が低いところにあるということは遠くを照らせば照らすほど、光軸が低くなっていくわけで、例えば、ドライバーの視線の真正面を照らすにはこのロービームでは役目を果たせません。
しかし、このロービームを使うには大きな理由があるのです。
それが眩惑です。

車のヘッドライトはかなり明るい光であるわけで、光軸が高く対向車線を走る車のドライバーをまともに照らすほどの状態になってしまうと、対向車のドライバーは、まぶしくてまともに前を向いていられなくなります。
そしてその光をまともに受けた目は、その強い光から目を守ろうとして、瞳孔を閉じ気味にしてしまいます。
その後、対向車とすれ違い強い光が無くなれば、瞳孔はまた暗い視界の中でよく見えるようにと瞳孔を大きく開くわけですが、その反応が若干遅く、車が通り過ぎた後に一瞬何も見えない状態が起こるのです。

これが眩惑というものでその間は数秒ですが、その数秒の間やまともにヘッドライトの明かりを受けてしまっている状態は視界がほとんど効かない状態となってしまうのです。
視界が効かない状態というのは運転にとって非常に危険な状態であるため、それを防ぐ意味で光軸を低くし、ヘッドライトの光の拡散もレンズカットや遮光板によって上半分に強い光を発せないようにしているのです。

 

ハイビーム

ハイビームはロービームでは視界を保つことができない場合に使うモードです。
ハイビームはロービームのように上半分の光をカットすることなく、全体を強く照らします。
そのため、遠くまで光が届くので、遠方視界がよくなります。

しかし、対向車のドライバーや前方を走っている車のルームミラーやドアミラー、歩道を歩く人の顔まで照らすことになり、相手にとってはかなりまぶしい状態となります。
そのため、ハイビームを使うことは、常識的に制限されており、常に使うものではないという概念が広く根付いています。

 

ハイビームは一長一短

ハイビームは遠くまでよく見えますが、その反面、対向車や前を走る車、歩行者などに多大なる迷惑をかけ、事故の原因ともなります。
特にここ最近多くなってきたLEDを使ったヘッドライトでは、LED特有の差すような光がその迷惑を更に増大させています。

それからこれも最近多くなってきたものですが、車が自動でハイビームとロービームを切り替える機能ですが、こちらもかなりの確率で誤作動を起こすことが多く、本来であれば対向車を検知したり、前方に車が走っていることを検知するとロービームに切り替わるようになっているはずですが、何かしらの要因で対向車や前方の車を検知することができずハイビームのままで走り続けている車がかなり多くなってきているようです。

 

ハイビームの正しい使い方

ハイビームはどの車にも必ず付けられている機能ですが、はっきり言って誰もが使うものではありません。

そもそもハイビームはロービームでは視界が保てない真っ暗な状況下で使うものとして付けられているものですから、街灯が多く店舗の明かりなどがある都市部ではまず使うことはないでしょう。
ですので、常にロービームで走ることになります。

また、高速道路ですが、高速道路においても地方ともなると街灯が少なくなり、インターチェンジを離れると極端に暗いところが出てきますが、この時に対向車や前方に車がいるのであればハイビームにしてはいけません。
対向車がいればまともにヘッドライトの光がドライバーの目を惑わしますし、前方に車がいる場合でもルームミラーやドアミラーなどに反射してドライバーの視界を奪うことになるからです。

 

ハイビームを使う場所は「ロービームでは視界が保てない」「対向車が全くいない」「前方に車がいない」といった3つの条件がそろった場合だけで、1つでも条件をクリアできないのであれば使うことは許されません。
それからこれはよくあることなのですが、ウィンカーを作動させたり、ヘッドライトを付ける動作をしたときにヘッドライトのレバーをハイビーム側に倒してしまい、ハイビームにしたことに気が付かずそのまま乗り続けている方を見かけます。

車のメーターにはハイビームなっていることを警告する警告灯がついているので、メーターをきちんと確認していれば必ずわかるはずなのですが、対向車や後ろの車にパッシングされるまで気が付かないとか、それでも気が付かないという方が結構いますので、レバーの操作は確実に行い、メーターはスピードだけでなく警告灯もきちんと見るということを心がけておきましょう。
また、自動でロービームとハイビームを切り替える装備は、都市部ではハイビーム自体が必要ないので、機能をキャンセルしておく必要があるでしょう。

 

ハイビームは迷惑そのもの

ハイビームは暗い夜道を走る中で、視界が開けるということで安全運転にも多大なる貢献をします。
しかし、間違った使い方をすれば、たちまち迷惑行為となり、それによってトラブルが起こることもあります。
もし、きちんとハイビームを使う自信がないのであれば、一切ハイビームを使わず、ロービームだけで走ると心に決めておくのが一番いいかと思います。