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交通事故の発生件数として常に上位にランクインしている事故原因が飲酒運転です。
法律の改正によってかなり厳しい罰則が与えられるようになり、本人以外にも飲酒していることを知ったうえで車を貸したり、運転をさせたり、同乗したり、そしてお酒を提供した側にも厳罰が与えられるようになりましたが、一向に「飲酒運転ゼロ」になることにはなっていないようです。

 

飲酒運転の定義

飲酒運転はドライバーの状態や呼気中のアルコール濃度によって、酒気帯び運転と酒酔い運転に分かれます。
更に酒気帯び運転は呼気中のアルコール濃度によって罰則の重さに違いが設けられていて、違反点数や罰金に違いが出てきます。

呼気中のアルコール濃度が0.15mg/lから0.25mg/lの場合は酒気帯び運転となり、懲役刑か罰金刑、そして違反点数が13点となります。
呼気中のアルコール濃度が0.25mg/lを超える場合は同じ酒気帯び運転でも違反点数が25点となります。

そして酒酔い運転ですが、こちらは呼気中のアルコール濃度は関係なく、検挙された時点での運転能力判定によって、運転がまともにできない状態と判断されるとアルコールの量に限らず、酒酔い運転となり更に厳しい懲役刑、罰金刑、違反点数35点が科されます。

 

曖昧さをなくすための手段

酒酔い運転はドライバーの状況によって判断されるものですが、そこまでひどい酔い方ではなく、かろうじて運転できる状態の酒気帯び運転では呼気中のアルコール濃度によって酒気帯び運転なのか、酒気帯び運転であっても違反点数が13点なのか25点なのかということをきめることになっています。
これはアルコールによってどれだけ危険な状態になっているかということを単純に判断することができないということがあるためで、体重や体質、アルコールの分解能力、飲んだ量、飲んだお酒の種類などによって違いが出ることになるためです。
更には事情聴取においても、どれくらい飲んだのかなどを聞いたとしても「最後の悪あがき」ではありませんが正確に答えることがほとんどないため、そういった曖昧さを取り除くために、呼気1リットル中に含まれるアルコール濃度を測って科学的な証拠を得たのちに罰則を与えるといった形をとるのです。

 

血中アルコール濃度とお酒の量

取り締まりでは簡単に短時間でアルコールの量を測るために呼気中のアルコール濃度を用いますが、もっと正確な数字を知るには、血中アルコール濃度を測る方がいいとされます

血中アルコール濃度は、読んで字のごとく血液中に分解できないでいるアルコールがどれだけ含まれているかというもので、本来は血液を採取して検査をしたうえで出されるものです。
これは飲んだアルコールの量とその人のアルコール分解能力、それから体重などのいろいろなファクターによって変わってきます。

では、どのくらい飲めばどれくらいの血中アルコール濃度になるのかというと、例えば成人男性の平均体重である66kgで見て、350cc入りの缶ビールで計算すると・・・

  • 1缶:0.3mg/ml
  • 3缶:0.9mg/ml
  • 10缶:3.1mg/ml

といった具合になります。

ちなみに0.3mg/ml は爽快期といわれる段階で愉快な気分、楽しい気分になる段階、0.9mg/ml はほろ酔い期と呼ばれる状態でなんとか正しい判断をすることができるといった段階、3.1mg/ml は泥酔期と呼ばれる段階で、車の運転はもちろんのこと一人で立つことができない状態であったり、まともな思考が働かない状態となります。

 

呼気アルコール濃度と血中アルコール濃度

呼気アルコール濃度と血中アルコール濃度は検査方法も違いますが、表す数字や単位も違うものとなります。
呼気アルコール濃度は一般的にmg/lで表されますが、血中アルコール濃度はmg/mlや%という単位を使います。

この単位を使って先程の体重66kgの男性の例に当てはめてみると・・・

  • 350ccのビール1缶:血中アルコール濃度が0.3mg/ml、 呼気アルコール濃度が0.15mg/l
  • 350ccのビール3缶:血中アルコール濃度が0.9mg/ml 、呼気アルコール濃度が0.45mg/l
  • 350ccのビール10缶:血中アルコール濃度が3.1mg/ml 、呼気アルコール濃度が1.55mg/l

といった形になります。

そこで道路交通法で定められた数字をあてはめてみると、酒気帯び運転は0.15mg/l以上となっているので350cc入りの缶ビールを1缶飲んですぐに運転しただけで酒気帯び運転として検挙だけではなく、逮捕されることになります。
ちなみに2缶飲んだだけで計算上は0.5mg/lとなりますので、違反点数が25点の領域に入ってきます。
もちろん飲んでから時間が経てば、アルコールが抜けていき、この数値も下がっていきますが、こういった数字だけでなく確実に運動能力や反射神経、正常な判断力は失われているので、一滴でも飲んでしまった場合は運転しない方がいいと思います。